「映像の世紀」ってクッソ面白いですけど、ボリュームもクッソ多くて、どれから見たらいいのか迷う人も多いと思います。
なんで、個人的に面白いと思う章をランク付けしてみました。
- 第1位 二集「大量殺戮の完成」
- 第2位 五集「世界は地獄を見た」
- 第3位 三集「それはマンハッタンからはじまった」
- 第4位 八集「恐怖の中の平和」
- 第5位 四集「ヒトラーの野望」
- 第6位 九集「ベトナムの衝撃」
- 第7位 六集「独立の旗の下に」
- 第8位 七集「勝者の世界分割」
- 第9位 十章「民族の悲劇果てしなく」
- 第10位 十一章「JAPAN」
- 第11位 一章「20世紀の幕開け」
- まとめ
第1位 二集「大量殺戮の完成」
僕が選ぶ映像の世紀の最高傑作は第一次世界大戦を記録した二集です。
この映像は、第一次世界大戦が技術の急成長によりそれ以前とは比べものにならない犠牲を生んだ最初の戦争であるということを痛感させられます。
機関銃、戦車、毒ガス、戦闘機………こうした近代の殺戮兵器が初めて使われた戦争は全て第一次世界大戦です。
それまで馬にのって突撃しか出来なかった人類が、「人類の味方」であったはずの科学技術によって消耗し、ヨーロッパに絶望が振りまかれていく課程が鮮明に描写されています。
第2位 五集「世界は地獄を見た」
第二次世界大戦の地獄絵図をまとめた五集が第2位です。
余りにも内容が悲惨すぎるので僕はあまり語りたくないです。この記事書いてる途中に、「こんな記事書かないほうが良かったんじゃないか」と後悔してしまうレベルです。
まああえて言うなら、あんまり戦争という言葉を軽々しく使ってはいけないなということです。
漫画とかゲームに影響されて普段の会話で平気な顔をして戦争という言葉が飛び出すのは僕らが平和ボケしているからなのだな、と痛感させられました。
第3位 三集「それはマンハッタンからはじまった」
第一次世界大戦後のアメリカの栄華と没落を写した三集が第3位です。
今でも圧倒的な国力をもつアメリカですが、1920年代は今よりも更に、まさしく一人勝ちと言えるような国力を持っていたのだなと思い知らされます。
だって今から百年も前にニューヨークでは高層ビルが立ち並んで自動車ビュンビュン走ってるんですもん、正味今の日本の地方都市より発展してますよマジで。
まあその分不況になったときの反動も物凄いんですが………
全体的に鬱展開が多い映像の世紀にしては珍しく死体や武器があまり登場しないので、そういうのが苦手な方はこの集から見ることをオススメします。
第4位 八集「恐怖の中の平和」
第八集は冷戦時代の東西陣営の緊迫を写した作品です。
今からそう遠くない昔、それこそ僕のおばあさんや父さんが生まれていたような時代に人類絶滅寸前の危機があったんですねぇ〜、って他人事みたいに言える境遇ではなく今日も権力者の指一つで世界はドカーンです、ドカーン。
恐ろしいもんです、本当に。
第5位 四集「ヒトラーの野望」
今だから我々は「ヒトラーと彼を持ち上げていたドイツ国民は愚かだ」と批判できますけど、当時のドイツ国民からしたら正に「藁を掴む」気持ちだったのだろうなあ、と理解できる作品です。
この作品中ではヒトラーの演説シーンが幾度と登場します。
非常に不敬なことは承知の上ですが、彼の演説には何か引き込まれるものがあります。言語が分からないにも関わらず絶対的なオーラみたいなものが伝わってくるんです。
第6位 九集「ベトナムの衝撃」
ベトコンの狂気と疲弊していく大国アメリカの対比が視聴者に異様な興奮を与える作品です。
長年自国の行動が正義だと信じて止まなかったアメリカ国民がテレビを通して初めて「正義」の実情を知り憤る姿を見て、大統領の顔からどんどん余裕がなくなっていく課程が非常に「ざまあ見あがれ」という感じです。
第7位 六集「独立の旗の下に」
戦後のアジア諸国の独立と今なお続く民族の対立を写した六集が第7位です。
この集全体の中心人物は間違いなくガンジーでしょう。彼は非暴力を一貫し続けましたが、結局血を流さず事が終結することは一度もありませんでした。
私達は彼の理念が正しいものであると認識しているにも関わらず、今なお犠牲を出さずして物事を解決することはできません。
人類はこの偉大な魂に敬意を示すふりをすることで、犯した過ちから逃避し、自己肯定の拠所を作っているだけかもしれません。
第8位 七集「勝者の世界分割」
7集では戦後の連合国による世界の統治及び冷戦への突入が主なテーマです。
もう見るからにこいつら悪モンですよね。こいつらのせいで一体何万人の人間が死んだか…………
でも彼らは「正義」です。間違いなく「正義」です。
何故なら彼らは戦争に勝ったからです。
「勝てば官軍」という言葉は本当に的を射ているなぁと思わされます。
第9位 十章「民族の悲劇果てしなく」
十集は20世紀の民族紛争及び難民問題を包括的になっています。
人類という種族は本当に懲りることなく同じことを繰り返しますね。戦争然り、多民族の排除然り、憎悪の連鎖然り……
「民族紛争や難民問題から縁の遠い日本人に生まれてよかったぁ」
と思うか
「いや、だからこそ現状も残るこうした問題に対して余力のある我々日本が手を差し伸べないと駄目だろう」
と実行に移すか。
家でぬくぬくとテレビを見ている時点で、僕は間違いなく相対的に見て前者に分類されるでしょうね。
第10位 十一章「JAPAN」
映像として記録され始めた明治後期から戦後にかけての日本の変貌がまとめられています。
「日本は明治以降急速な勢いで成長し列強の仲間入りをした」ということは学校の授業で散々聞かされたとは思いますが、百聞は一見に如かずと言う様に、やはり映像で見ると「本当に僕らのご先祖さまは努力して今の日本の礎を築いてくれたのだな」と感謝の念を抱かずにはいられません。
小学校の歴史とかはしょーもない先生の教科書丸読み聞かすよりも、この映像一本見せる方がよっぽど効果があるように思います。
第11位 一章「20世紀の幕開け」
この集は映像が発明された19世紀後半から第一次世界大戦までの世界の様子がまとめられています。
第一次世界大戦突入以前は、科学技術は純粋に人類の発展のために使われ、人類は科学技術を善なるものとして求めて止まなかったのだなということが集全体を通して伝わってきます。
こんな平和な世界のまま20世紀が続いていたならば、今の人類の有り様も少し変わっていたかもしれません。
まとめ
おすすめ
2→5→3→8→4→9→6→7→10→11→1
グロテスクなのが苦手な方
3→11→1→7→8→4
てな感じです。